【普通第二種免許】免許取得が3日に短縮

普通第二種免許の教習期間が大幅に短縮されるというニュースが話題になっています。

警察庁は、タクシーやハイヤーの運転に必要な普通第二種免許の教習時限数を現行の40時限から29時限に減らし、教習期間を最短で6日から3日に半減する方針を発表しました。

タクシー業界では、運転手の確保が大きな課題となっており、特に地方では深刻な状況です。

国土交通省のデータによると、タクシー事業の運転者数は2012年度には約38万人でしたが、2022年度には約24万人に減少しています。

この減少は、運転手の高齢化や若者の運転手離れが原因とされています。

運転手不足は、地域の交通インフラに大きな影響を与えており、特に高齢者や交通手段が限られている地域では深刻な問題となっています。

教習時限数の削減により、普通第二種免許の取得がより迅速かつ効率的になることが期待されています。

具体的には、学科教習が19時限から17時限に、技能教習が21時限から12時限に短縮されます。

これにより、最短3日で免許を取得することが可能になります。

教習内容の見直しにより、運転技能への影響が最小限に抑えられるよう配慮されています。

例えば、教習の一部がオンラインで行われるようになり、効率的に学習できるよう工夫されています。

この変更に対しては、業界団体の「全国ハイヤー・タクシー連合会」が政府の規制改革推進会議に要望を出しており、警察庁の有識者検討会が2024年から議論を進めてきました。

教習の短縮は、運転手不足の解消に向けた重要な取り組みとして期待されています。

業界団体は、運転手不足が続くとサービスの質が低下し、利用者に不便を強いることになると懸念しています。

そのため、教習期間の短縮は業界全体にとっても大きなメリットとなるでしょう。

しかし、教習期間の短縮に対しては、安全面での懸念もあります。

教習内容の削減により、運転技能が十分に習得されない可能性があるため、警察庁は安全面で問題が生じないよう慎重に検討を行っています。

具体的には、「経路の設定」や「坂道通行」「後退（バック）」などの教習項目が削除される予定です。

これらの項目が削除されることで、教習時間が短縮される一方で、実際の運転に必要なスキルが十分に身につかないのではないかという懸念があります。

この変更は、2025年9月1日から施行される予定であり、パブリックコメント（意見公募）が4月18日から5月17日まで実施されます。

この期間中に、一般市民や業界関係者からの意見を募集し、最終的な決定を行う予定です。

普通第二種免許の教習期間短縮は、運転手不足の解消に向けた重要な取り組みです。

特に地方では、タクシー運転手の確保が難しく、公共交通機関の維持が困難な状況が続いています。

この変更により、運転手の確保が容易になり、地域の交通インフラの維持に貢献することが期待されています。

また、教習期間の短縮により、運転手の負担が軽減されることも期待されています。

今後の動向に注目し、パブリックコメント期間中に意見を提出することで、より良い制度の実現に向けて協力していきましょう。